「榮椿」のひとくちカステラをお供に お寺巡りビギナーが挑戦する「首里十二支巡り」
沖縄では生まれ年の干支について、それぞれの守護神が祀られたお寺を廻る「首里十二支巡り」という風習があります。首里儀保町の「榮椿(えいちん)」では、その風習にちなんだお菓子「首里十二支カステラ」があるということで訪ねてみました!
首里の城下町に思いをはせて 「榮椿」へ向かう
「榮椿(えいちん)」は那覇市首里の史跡も多く集まる静かな趣きあるエリアにあります。首里の儀保交差点から桃原本通りへ入って少し進み、「知念商店」の角を左折します。
住宅地を数10メートルほど歩くと見えてくる「首里十二支カステラ」と書かれたのぼりが目印です。モノレールの儀保駅からも近く、歩いて5分ほどの距離にありますよ。
築70年の古民家、白いのれんがはためく粋な店構え
築70年をこえる赤瓦古民家を利活用した榮椿は、白いのれんがトレードマークで風情ある佇まい。お店のすぐ横から入ると、奥には車を停められる広々としたお庭があり、儀保駅が間近に見えます。
素朴で上品なカステラを、お守りにどうぞ!
お店に入ってすぐ玄関部がカウンターになっていて、「首里十二支巡り」にあやかって作られたカステラが並びます。味はプレーン・粒黒糖・紅芋・チョコチップ・冬瓜漬入りきなこの6種類。
どれにしようか迷っていると、ご主人が「良かったらお味見どうぞ」と冬瓜漬けを小皿に出してくれました。カステラ生地は、ふんわり優しい素朴な甘さで、中の砂糖漬けはサクッと軽い食感の後に冬瓜の蜜が拡がります。
沖縄では、普段汁物にゴロゴロ入っている冬瓜がこんなに繊細な味わいになるとは! 一緒に出してくれたさんぴん茶にとてもよく合う上品な味です。
あんまりに可愛いカステラだから、家族へのお土産用に各種を箱詰めして頂くことに。自分用にと6個ずつ入っている紙袋タイプからプレーンと紅芋味を選びました。
4つのお寺を巡る「首里十二支廻り」
カステラを箱詰めしてもらう間に、「首里十二支廻り(首里十二カ所巡りともいう)」についてのお勉強。
昔は、字の通り12カ所のお寺を巡るものだったそう。現在は、4つの寺院を「テラマーイ(寺回り)」することを指します。
私や家族の干支に関連するお寺をチェックして、御朱印帳代わりになるお店のパンフレットをもらいました。
1周年記念のシーブン(おまけ)をいただく
2018年10月にオープンしたばかりの榮椿さん。帰り際に「今月で、1周年なのでこちらもどうぞ」と、いつもはお店に並んでいないカステラを2個付けてくれました。
お店を出ると目の前にベンチがあって、白い猫石が座っています。そちらで、パクリといただきます。シーブン(沖縄の方言でおまけの意味)は、ショウガが効いた大人風味のカステラでした。
腹ごしらえしたら、テラマーイへGo!
カステラの味を堪能した後は、テラマーイへ行ってきました。
首里寒川町にある「安国寺」が、私の干支である酉の守護神・不動明王が祀られているお寺です。不動明王は、煩悩を断ち切ってくれる神様だということで、迷いのある時にまた訪れたい!
参拝を済ませて、御朱印も書いていただきました。近年、御朱印ブームだそうで、確かにこれは残り3ヵ所も回らねば! そんな気持ちが湧いてきます♪
安国寺とセットに「首里観音堂」を廻るのがオススメ!
今回は参拝時間に間に合わなかった首里観音堂。安国寺の近くにあって、「子、丑、寅、辰、巳、午」と数多くの干支の守り本尊でもあります。
時間に余裕を持たせて、一緒に廻るのがオススメですよ♪
王様気分で食べる 榮椿の味見大会
お家に帰ってきて、家族も可愛いカステラの姿に興味津々。
粒黒糖は、ゴロンと入った黒糖がシャリッと面白い食感。紅芋は甘さ控えめの上品な紅芋あんが入っています。チョコチップ味は、娘が気に入ってパクパクと食べていました。
お店で試食した冬瓜漬(写真一番手前)について調べてみると、琉球王朝時代では貴族しか食べられなかった贅沢な一品だったそう。王様気分でつまんでみて下さいね♪
まとめ
箱詰めのカステラには、2個ずつ個包装されていて、乾燥剤も入っているためお裾分けするにも向いています。お正月には榮椿さんで十二支焼印カステラを販売しているそうですよ〜♪
私のテラマーイは始まったばかり。カステラをほおばりつつ、「次はどのお寺に行こうかな〜」とパンフレットを眺めながら、ワクワクするのでした。
えいちん
TEL
098-8865-889
営業時間
11:00-18:00(売切れ次第閉店)
定休日
不定休
駐車場
あり / 店舗裏