キャンピングカーのある暮らし(3)ガスはどうなってるの?
キャンピングカーを自宅兼仕事場として生活している筆者の「キャンピングカーのある暮らし」、第3回目はライフラインのひとつ、LPガスについてです。
現在はオール電化のキャンピングカーが主流になりつつありますが、筆者の愛車・Rocky21にはLPガスが搭載されています。
なぜオール電化のキャンピングカーが増えているのか、キャンピングカーにLPガスは必要なのか、紐解いてみましょう。
ガスは何に使っているの?
キッチン(ガスコンロ)、ヒーター、そして冷蔵庫で使用しています。
こう説明すると「冷蔵庫!?」と驚かれる事が多いのですが、キャンピングカー用の冷蔵庫は100V(AC)/12V(DC)/LPガスの3Wayであるものが多いです。
Rocky21の冷蔵庫は、国産キャンピングカーと比べると家庭用と同じくらいのサイズなので電力をものすごく消費します。正確な消費量は分かっていませんが、計200Wのソーラーと105Aサブバッテリー4個では電力が足りません。(ちなみにDometicという製品で、冷蔵/冷凍室があり、ふつうに氷もできます。)
電力が足りない場合は、発電機か外部電源を頼りにする事になりますが、発電機は時と場所を選びますし、外部電源も設備のある施設まで足を運ばなくてはなりません。
ガスコンロはカセットガスコンロで代用、ガス暖房はガソリンや軽油を燃料とするFFヒーターに改造、冷蔵庫はもっと小さな省エネタイプなどに替えればいいという考え方もありますが、費用を考えると現実的ではありません。
もし次にキャンピングカーを購入することがあるとすれば、そういったものを選ぶかも知れませんが…。
ガスの消費量はどれくらい?
キャンピングカーには、5kgボンベもしくは8kgボンベが搭載されています。基本的な仕組みは家庭と変わりありません。
Rocky21はカナダ製なのでガスの分岐機器も外国製でしたが、ガス充填所の勧めで日本製に取り替えました。(充填については後述します)
筆者の経験では、日常的にガスコンロで調理する程度ですと、5kgボンベ1本で10日くらい保ちますが、冬期などガス暖房を多用すると3〜4日でなくなってしまうことも。(どちらの場合でも、プラス冷蔵庫でのガス使用量を含みます)
やはり夏場の方が冷蔵庫でのガス消費量が多くなるようで、冬だと5kgボンベ1本で2週間くらい保つようになります。
充填について
LPガスを使用するにあたり懸念すべきは、年々LPガスの小売り充填を断る業者さんが増えてきた事に尽きます。
ご自宅でLPガスを使用しているならば、その営業所にお願いするのが手っ取り早いのですが、自宅がオール電化や都市ガスだった場合は難しくなります。
旅先で充填が必要になった場合は、事前に電話で確認します。「ガス漏れ点検済み証明書」を携帯すると、話が通りやすくなる場合もあります。
まず確認することは
- ・キャンピングカーで使用している家庭用ガスボンベに充填してもらえるか
- ・営業所または充填所までの道幅
- ・料金、日数
LPガスの料金は、今まで充填していただいた充填所の平均では1kg@400円前後でした。量り売りをしてくれるところもあれば「5kgボンベ 1本いくら」と決まっているところもあり、地域差がかなりあります。最安値のところと最高値のところでは、倍ほどの差があります。
充填所自体も減ってきており、営業所がボンベを集めて充填所に持って行くというスタイルが多く、充填完了までに早ければ翌日、遅ければ3〜4日かかることもあります。
ちなみにガスボンベは、6年に1度(20年以上経過している場合は2年に1度)の保安点検が必要です。点検後、問題なければ新しい充填期限日が容器にプリントされます。
充填してくれた営業所はカーナビにポイント登録してありますが、翌年には方針が変わって充填してもらえなくなった、という事もありましたので電話確認は必須です。
カセットガスについて
ガスコンロはカセットガスコンロで代用できると前述しましたが、使い終わったカセットガスボンベの処理に苦慮することになるのは必定です。道の駅のゴミ箱にも、よく「使用済みのカセットガスボンベを捨てないでください」と注意書きが貼られています。
筆者も車内でカセットガスを使用することがありますが、空のボンベは旅先で友人・知人に処理してもらったり(ご迷惑をおかけしております)、キャンプ場を利用して捨てています。(キャンプ場によってゴミ処理の内容が異なるので、必ず確認してください。)
まとめ
キャンピングカーにLPガスが必要か、不要かと問われれば、筆者は「必要」と答えます。ライフラインの選択肢は多い方がいいと考えているからです。
分散させられれば、1つ使えなくなっても他が補ってくれる場合もありますし、臨機応変に対応する事もできると思うのです。
しかしながら充填のハードルの高さを鑑みると、必ず「あった方がいい」と勧める事はできません。
これからキャンピングカーの購入を考えている方は、ディーラーさんに充填所を紹介してもらえるか相談してみてください。
この記事を書いた人
記事提供:しう@そと
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